偏愛の手ほどき

なまえ、大丈夫?」
「チャーリー……うん、大丈夫だよ」
「私、アダムを受け入れるって言っちゃったけど、もしかしたら軽率すぎたかしら……」
「チャーリーはいつもわたしを正しい方に連れていってくれるから、きっと大丈夫だと思う!」
なまえ……。嫌なことがあったらすぐに教えてね。対処するから」
「ん!」
「私ね、なまえとアダムが和解することに、なまえが思ってる以上に意義のあることだと思ったの」
「意義? わたしとアダムさまにとって?」
「そう」
「チャーリー……」
「なあに?」
「チャーリーがわたしのことを大切に思ってくれてるんだなあって、うれしくて」
「当たり前よ。私たちは仲間なんだから!」
「でも、わたし……アダムさまと仲直りできるかな」
「どうしてそう思うの?」
「だって、アダムさま……わたしのことが嫌いだか」
なまえ!!」
「わ、わあ!……チャーリー?」
「あ、ごめんなさい、興奮しちゃって。……けど、アダムがなまえのこと嫌いなのはあり得ない」
「そうなの?」
「そうなの」
「……??」
「疑問に思うよね。その気持ちわかるわ」
「……」
「でもね、なまえ。過去はなかったことにはできないけど、未来は行動次第で変えられる!」
「ん、うん……」
「だから、今は耐えどき。なまえ、私はあなたとアダムのことを見守りたい」
「……?」
「すぐに和解できるとは思ってないわ。なまえのペースで少しずつでも前に進めたら、きっと皆が幸せになれるはず」
「チャーリーもしあわせになれるの?」
「ええ」
「ほかのみんなも?」
「もちろん!」
「そっかあ……みんなが幸せになったら、わたしとってもうれしいよ」
なまえ~~~!」
「わっ」
「大丈夫。ちょっとずつね」
「うん!」