SSS

「……」「……」「……」「いつまでそうしてるつもりなの？」「……」「ねえって。ぼくの声聴こえてるー？」「……ぇ」「もしかしてぼくって嫌われてる？」「ぁ、の、あの」「なアんだ！　しゃべれるんじゃん。なんで無視するのー？」「えっと……あの、ちょ...

「私ならば貴女を正しい道へ導くことができるというのに、彼の人を選ぶのですね。これは忌々しきことであると自覚していらっしゃいますか？　あア、面白くないです。とても。面白くない。私は貴女のことを妥協する気は毛頭ないのですけれど。……そんなに怖が...

「……疲れた、なあ」　なまえはとぼとぼと重い足取りで帰路についていた。道中の明るい自動販売機には虫が集り、ジッと音を上げている。それになんとなく立ち止まる。ぼんやりとした眼で捉えると、ハッと我に返りアパートの階段を登った。　玄関の前でポケッ...

「アチョー！」「わあ！　あ、ありがとうございます、ガルガリさん」「いいよいいよ。にしても雑魚湧いてんな～」「最近悪魔の動きがあやしいですよね。休みもないに等しいですし……」「……」「（終わったら温泉行こう……）」「……」「？　ガルガリさん？...

「あ！　トウコちゃん」「え、なまえ！？　わあ、久しぶり！」「ね～！　トウコちゃんはバトルサブウェイに挑戦してるんだね」「そそ！　最近は毎日来てるんだ。なまえは孵化作業中みたいね」「うん。シャンデラを育てようと思ってて……」「シャンデラいいね...

※牧野慶の性格がおかしいです「ジャガーが燃えるような気がします……」「……誰の」「み、宮田先生のが……」「なに？」「あ、あくまでなんとなく、です！」「……」「こんにちは、なまえちゃん」「牧野さん！」「チッ……邪魔者が現れましたね」「露骨に嫌...

「デンジくんのファーストキスの味って吐瀉物だったのかあ」「そうっすよオ～……あれはまじキツかった……」「でもそのあとマキマさんと間接キスしてるんだね」「おう！」「じゃあ上書きされたのだからよかったねえ」「あのゲロの味は一生忘れらんねエけどな...

「今帰った」「斬島さん！　今日も任務お疲れさまです」「ああ。なまえも元気そうだな。体調は回復したのか」「はい！　先生がよくしてくださいました」「そうか」「……？　あ、あの、斬島さん、なにか怒ってますか……？」「何故そう思う」「え、と……その...

「なあ、俺がなまえのこと好きなのはその体質のせいだって、そう思ってんの？」「え、違うの？」「ハア……なまえのその体質、ほんっと傍迷惑だよな。匂いに反応して自制効かないやつもいるし、まじで邪魔……」「……そう言われてみれば、デンジくんは違うね...

「おっ！　こんなところで会うのめっちゃ奇遇じゃね！？」「どうして毎日わたしの行こうとしているところがわかるんですかあ……」「運命ってやつかな？　へへ」「わたし、これから───」「本屋！　行くんだろ？」「……ま、まあ、そうですけ、ど」「んじゃ...