幽界メトロポリス

まるくなるかも

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それは恋に似ていた

ロビーはひとり悩んでいた。 このところ、彼らが森のなかへと入る頻度が著しく増加しており───“彼ら”とは、もちろん三角頭とロビー、それに加えてヘザーもである───ニンゲンらから奇異の眼を向けられ始めているからだった。いつまで経っても一向に前...
2024.12.14
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愛しく在れますように

強い意思を秘めたような、そんなノック音がアレッサの耳に入った。彼女はロッキングチェアに座ったまま、指を玄関の方に向けて振るうと、扉が木が軋む音を立てながら開かれた。そこにはまっすぐな瞳を携えた少女が佇んでいる。 訪ねてきた訪問者は、大方予想...
2024.10.28
まるくなるかも
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走り出せ、純情

ことこと。音がする。おまけにかぐわしい香りも漂ってくる。さらには、どういうわけか寝心地も抜群だった。このような寝床で眠られるのはなかなか珍しい。なまえは今のうちに存分に堪能しておこうと、寝返りを打つ。そしたら頭部に鈍痛が走る。「いたい!」「...
2024.10.28
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