安息のひととき

なまえさん、お疲れのようですね。あまりお休みをいただけていないのですか?」
「面倒ごとを回されて四徹目なんだ」
「よんてつめ……」
「無理に訪ねてくださらなくてもいいのですよ? 身体は資本なのですから、ご自身のことも大事になさってください」
「エード、ありがとう。だが無理じゃないんだ。ここが僕の拠り所だからだよ」
「……あ! なまえさん、私なにか元気の出るものを持ってきますねえ!」
「ああ、ソーダもありがとな」
「ソーダ、あんまり早く歩くと」
「わあ!」
「ソーダ!?」
「あっ、えへへ、ごめんなさい……足が引っかかっちゃって……」
「怪我してないか?」
なまえさん……大丈夫です、待っててください!」
「……心配だな」
「ふふ、なまえさん。いつもソーダのことを気にかけてくださってありがとうございます」
「礼を言うのはこっちの方さ」
「ふふ、はい。……ところで、今日はこのあとお休みになるのですか?」
「いや、中央政府に出向く用事がある」
「まあ……では、いつお休みを?」
「その用事が終わったら仮眠は取れると思うからその時かな」
「それは……」
なまえさん! オムライスを持ってきましたぁ~!」
「ありがとう」
「では、一緒においしくなる魔法をかけましょう~!」
「ん。……おいしくな~れ♪もえもえきゅん☆」
「……!」
「いただきます」
「……」
「あいかわらずうまいな。毎日作ってもらいたいくらいだ」
「ふぇ!?」
「ハハ、そんなに引かないでくれ」
「……あ、ち、ちが……」
「そういや以前来た時指揮官くんに新作の味見をお願いすることになったけど、その後はどうなった?」
「と、とってもおいしいねって……」
「そうか。よかった。……」
「……! あの、なまえさん……どうされたんですかぁ?」
「いや……実は中央政府に行く理由が彼関係のことでさ」
「なにか問題ごとでも?」
「問題事か……まあそうとも言うな……。ほら、ソーダもエードも分かっていると思うが、彼はニケの権利に重きを置く傾向にあるだろ? それが目に余るって言う上の者が多いんだ。……でも、そこが指揮官くんの長所でもある。ただ板挟みにされて大変で」
「ご主人さま、やさしいですもんねぇ。すてきなところです」
「本人に言えば喜んでくれると思うぞ。それに、僕も彼が間違っているとは思ってない。だからサポートするし、汚れ仕事だって引き受ける心づもりだ。先輩としての役目だよ」
「!! ぁっ、わっ、私はなまえさんのことも……すてきだなって……」
「悪い、言わせたか」
「!! ち、ちが……」
「大丈夫だ、分かってるよ」
「あ、あ、……」
「ごちそうさまでした。今日もありがとう、いい息抜きになった。また来るよ」
なまえさあん……」