逆転してやがる

「い、いいです……わたしはここで待ってますから……」
「駄目だ。なまえは俺を導かなければならない」
「そう言ってますけど、わたし今までなんのお役にも立てていませんし……」
「そんなことはない」
「だって、バッターさん一人でどんどん進んでいきますし、わたしが何も言わなくても亡霊を浄化しますし……」
「ああ」
「……だから、わたしはここで待ってます」
「駄目だ」
「(察してほしい……!)」
「いいから乗れ」
「で、でも……ペダロは一人乗りで」
「問題ない」
「もしかしたら沈んじゃうかも」
「沈まないさ」
「でも!」
「俺が一人ペダロに乗り、なまえをここに置いていくとしよう」
「(イライラしてるなあ……こわい)」
「その間に亡霊が出てきたらどうするつもりだ?」
「えっ」
なまえは対処できるのか? その脆弱な身体であいつらを蹴散らせるのか? どうなんだ言ってみろ」
「(目がやばい)ひええ……む、無理です、はい……」
「初めから選択肢は一つしかなかったんだ」
「ぜひご一緒させてください!」
「ちょろいな(行くぞ)」
「ん?」