勘違いも甚だしい

「最近、羞恥心の煽られるような夢ばかりみて、困ってるんです……」
「時には仕事の息抜きも必要でしょう。では次の方」
「み、宮田さん酷いです！　私は真剣に話しているんですよ！？」
「………………冗談も通じないんですか貴方は」
「（沈黙が長すぎる）」
「で？」
「あっ、ええと、はい…実は夢に、あの、なまえちゃんが出てくるんですけど……」
「……それで」
「あの、その」
「（イライラ）」
「や、やっぱり恥ずかしくて言えません……！」
「……恥ずかしい？」
「ああ……身体があつくなってきました……」
「……一体どんな夢を見てるんですか。まさか」
「……なまえちゃんの顔を見ると、どうしても夢の内容も思い出してしまいますし、顔が赤くなっちゃって、ろくにお話もできません……助けて下さい！　私は、っ私は普通になまえちゃんとお話がしたいんです！！」
「声が大きい」
「すみません……」
「とんだ変態ですね」
「変態……？」
「欲求不満なんじゃないですか。エロ本でもなんでも読んで自慰をしたら卑猥な夢なんて見なくなりますよ」
「卑猥……？　宮田さん、ええとそれは、一体どういう……？」
「は」
「私、別になまえちゃんのえっちな夢なんてみてませんよ？　なまえちゃんは、夢の中で私に可愛らしい笑顔を向けてくれるんです。ずっと見つめあって、それで…とても幸せなんですけど恥ずかしくもあって、……え、も、もしかして宮田さん、もしかして貴方の方が……！？」
「っ出てけ！！」