「童磨さまはなぜわたしのような下級の鬼に構うのですか」
「んー、暇つぶし?」
「わたしに聞かないでください……」
「なまえちゃんてなんか目が離せないというか、気にかかるんだよね」
「……?」
「ああもうほらそういう首を傾げちゃうところがかわいい」
「……」
「かわいすぎてぶっころしたくなる」
「!?」
「あはは、逃げないでよ」
「!?!?」
「おそいおそい」
「……な、なんでっ」
「はい追いつめた~」
「は、はあ、は……」
「これくらいで息が切れるなんてやっぱり下級だね」
「わ、わたしをどうする、つもりですか」
「どうされたい?」
「え」
「なまえちゃんはどうされたいの?」
「ど、どうにもされたくないです……」
「じゃ、構い倒すね」
本当に構い倒された。厠に行くときも風呂にいくときもひとを喰らいにいくときも。なまえは泣いた。それを見た童磨に笑われさらに泣いたのだった。