「お前と話す時間が惜しい。俺に構うな」
「そう言ってもオレがいないとストーリーが進行しないんだが」
「寧ろそれを望んでいる」
「え？」
「なまえはこの世界にいるのが相応しい」
「……その考え、なまえは知ってんの？」
「何故話をする必要がある」
「うわ……あんた……」
「さっさと出す物出せ。お前と顔を合わせるだけで吐き気がする」
「オレの扱い酷くない？」
「何とでも言えばいい。俺にはなまえがいる。それだけで万事解決だ。総べてが滞りなく、在るべき結末へと繋がるからな」
「……何を言っても聞く耳持たないか」
「お前が俺に干渉する権利はない」
「……」
去るあいつの影からは化け物が顔を覗かせていた。